巨大な機械に使用されるオイルも、自動車のオイルと同じように劣化するため、定期的に交換する必要があります。一方で、自動車のように気軽に交換はできません。あるお客様は、これまで自分たちで多数の機械のオイルを回収、分析をされていましたが、手間とコストがかかりるほか、タイムリーに分析できず、苦労をされていました。そこで我々は、SGS海外チームが提供している、オイルの劣化診断サービスを提案しました。日本の事情は海外の事情と異なる点が多いほか、分析に要求されるニーズも異なり、当初はお客様のご要望に沿うためにかなり調整が必要でした。しかし、半年超に渡るトライアルを重ね、現在はお客様に大きな負担を強いることなく、日々膨大な数のオイルを分析できるようになりました。お客様の方では負担やコストが大幅に削減でき、その後このお客様との関係性も大変良好になりました。

あるお客様が、海外でガソリンに関するトラブルを頻繁に経験しており、我々に相談に来られました。事象を詳しく伺ったところ、ガソリンに含まれる可能性がある特定の不純物の存在が疑われました。ガソリンを分析する必要が生じましたが、ガソリンは現地のディーラーで保管されており、お客様の方でも持ち運ぶことが困難でした。そこで現地のSGSへ指示してディーラーへ直接赴いてガソリンを回収、その後SGSのラボへ運び、必要な分析を行ったところ、疑われた不純物が大量に含まれていることが判明しました。さらに調査を行うと、特定の地域でこの不純物が含まれたガソリンが流通していることが判明したため、データを集めてお客様へ提出しました。最終的に、お客様から現地当局へ申し立てを行い、その後政府が改善を図ったことで、このトラブルはほとんど報告されなくなりました。